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同じ病気の方に少しでも参考になればと思い、日記にしました。


by kakkotarou

○手術の後○



午後4時。

兄が「今まで何も言ってこないって事は
    順調に手術が進んでるって事やな。」

父の顔が ぱぁっと明るくなり
   「そうや・・!そうやな!」と頷く。

4時半頃 内線電話が鳴った。

私達を呼ぶ電話だった。

言われた通り ICUのドアの前にいき 

ドア横の備え付けの内線電話で 母の名前を告げる。

ICUの中の「面談室」へ通された。


担当のドクターがやってきて

「無事に通常通り終わりました。輸血はギリギリまでガマンしましたが
 出血が多かったので やむを得ず輸血しました」



このドクター、40台くらいの若いお医者さんでした。


患者の家族としては 経験豊富な年配のドクターに執刀してほしい・・・

などと勝手な事を考えてしまうけれど

心臓の手術は 長時間かかる上に想像を絶する集中力が必要なため

若くないと出来ないのだそうだ。


母の手術は 胸骨を削って 心臓をいったん止め、

機械弁を2箇所につけ

再び心臓を動かして胸骨を元に戻す・・・という まさに大手術でした。



「麻酔で眠ってますが 会っていかれますか?」

との問いに

「はい!」

家族3人 声を揃えて返事した。


石鹸で手を洗い アルコール消毒してからICUに入る。

ICUなんて初めて入ったけど テレビで見たまんまだった。


1番奥の部屋に母がいた。

顔が真っ白だった。

淡々と 人工呼吸器の音が規則的になっている。



ドクターが

 「手術その物は上手くいきました。

人工呼吸器が自然に外れて 麻酔が覚めて

脳に障害など出ていなければ安心できます。

脳の障害だけは 麻酔が覚めてみないと解らないです。

あと 心配なのは感染症です」


私達は何度も頭を下げ ICUを出てきた。

とりあえず手術は成功した。


その時 私達3人は安堵感でいっぱいだった。
by kakkotarou | 2008-09-15 20:05